「ありがとう、フォルカー先生」パトリシア・ ポラッコ・著 香咲弥須子・訳

  この絵本に登場する女の子は、著者のパトリシアさんご本人です。パトリシアさんは、本を読むのがとても好きなのに、文字や数字を判別することが難しく、いじめにもあっていました。自分のことをまるごと受け止めて、励ましてくれるおじいさんやおばあさんが亡くなり、たった一人で、できない自分を責めていました。

 5年生になって、新しくフォルカー先生がやってきます、先生は、パトリシアさんがLD(学習障害)であると気づき、彼女にサポートと教育を注いでくれます。先生は、パトリシアさんのことを信じ続けてくれます。その強く暖かな確信によって、パトリシアさんは、失いかけていた自信を思い出し、大好きな絵を描き、本を読みたいという情熱がほとばしり出るようになります。

 子供たちが、自信を持って自分を受け入れ、喜びとともに周りと分かち合うには、周りの支えと励ましが何よりの力となります。それは、子供のことに限らず、気になったり、困っていることがある時、私自身が、周りに助けを求める気持ちを持ち、サポートを受けることに罪悪感を持たないでいたいと思います。

 訳者は、「奇跡のコース」の教師である香咲弥須子さんです。訳されている日本語のひとつひとつから溢れ出てくる慈しみと優しさと強さが心に深く沁みて、涙なしには読めないかもしれません。

管理人 小野

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